道路構造物ジャーナルNET

新年賀詞交換会に約585人が参加

PC建協 2019年度上半期受注額は前年度比112%の1281億円

公開日:2020.01.17

 プレストレスト・コンクリート建設業協会(PC建協/藤井敏道会長、右肩写真)は16日、東京・千代田区のホテルグランドアーク半蔵門で新年賀詞交歓会を開催し、会員各社のほか国土交通省や関連団体から約585人が参加した。賀詞交換会の前には、会長および執行部が出席した記者会見が開催され、2019年度上半期受注状況や働き方改革への取り組みなどの説明が行われた。
 会見の冒頭で藤井会長は「会員会社の受注額は2018年度まで4期連続で3,000億円以上を維持している」と述べ、「2019年度の発注予測は前年より増加する」との見込みを示した。2019年度上半期受注額は、1,281億円で前年を133億円上回った(前年度比112%)。施主別では、中央官庁が285億円(同比141%)、地方自治体が299億円(同比103%)、高速道路会社が535億円(同比101%)。工事種別では、新設が930億円(同比117%)、補修・補強が351億円(同比99%)となっている。高速道路会社の補修・補強は発注見通しが下半期に集中していることから、補修・補強の増加を見込んでいるが、場合によっては受注が来期になる可能性もあるとしている。補修・補強に関して、「高速道路会社における大規模更新事業の大幅な発注増加が見込まれるなかで、プレキャストPC床版などの供給が間に合うのか」との本NET記者の質問に対しては、「ICT活用には工場も含まれており、生産効率もあがっていく」(藤井会長)との見解を示した。

会員会社の受注額推移(PC建協提供)
 2020年度からの週休2日の完全実施に向けては、2017年度発注工事における2018年度末での実施状況調査が報告された。それによると、災害復旧関連等を除く全397現場のうち、4週6休以上の休日取得実施率は50%だったが、国土交通省発注の週休2日モデル工事(95現場)では約8割に達していた。国土交通省モデル工事で週休2日を実施できなかった理由は、工期に関するものが約68%を占めていた。
 生産性向上への取り組みではICT活用の推進とともに、プレキャスト技術の推進として、現場打ちの中空床版橋および箱桁橋に替わるUコンポ橋(スパン20~60m)の標準化検討に引き続き取り組んでいく。
 賀詞交換会では、藤井会長が挨拶で「(週休2日の完全実施に向けて)地方整備局などとの意見交換会で、適切な工期設定、公告時の概略工程の開示、さらなる補正係数等の改定を提案した。発注機関のご理解とご協力を得ながら取り組みを継続していく」と述べた。

(2020年1月17日掲載)

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