道路構造物ジャーナルNET

画像からのひび割れ検出に要する作業時間を5分の1に短縮

阪神高速技術など3社 「ひび割れ検出システム」を開発

公開日:2017.07.05

 阪神高速技術とニチゾウテックおよび日立造船は、路面性状測定車「ドクターパト」に搭載されたラインスキャンカメラで撮影した大量の画像に対して、AI技術の1種であるFCM識別器を適用し、撮影画像から自動的にひび割れを検出する「ひび割れ検出システム」を開発した。同システムを活用することで作業時間を従来の1/5程度まで削減することを確認しており、今年度から本格的な運用を開始する。

 従来の手法は大量の画像を整理・処理するために時間とコストがかかり、また目視作業のため、判断結果に個人差が生じる――という課題があった。同システムを活用することで作業を大きく軽減できるほか、「現在は93%の一致率」(阪神高速技術)であるが、FCM識別器が学習を繰り返すことで、ひび割れ検出精度のさらなる向上も期待できる。また、画像から検出されたひび割れ、くぼみなどの損傷により路面性状の評価を行い、補修の可否を判断しているが、最終的にはそうした判断までを自動化できる「路面診断支援システム」の開発も進めていく。


 同技術は阪神高速道路グループが進めるコミュニケーション型共同研究で得た成果。

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