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新大宮上尾道路に着手、大師橋は第1四半期に詳細を発表

首都高速道路 今年度高速道路事業費は3223億円

公開日:2017.05.28

 首都高速道路(宮田年耕社長)は、25日本社で定例の社長会見を開催し、平成29年度の事業計画などについて説明した。平成29年度の総事業費は3,517億円で、そのうち高速道路事業に3,223億円、それ以外の事業に294億円を充てる。3月31日から国道17号新大宮上尾道路の有料道路事業に着手したことも報告した。また、中央環状品川線などの開通による渋滞の緩和や迂回路の確保ができるようになったことに伴い、現在行っている夜間の交通規制を伴う維持管理工事について、土日などの限られた曜日だけでなく、交通量の状況を踏まえながらではあるが、平日にも行えないか試行していくことを明らかにした。(井手迫瑞樹)

 高速道路の新設・改築は1,186億円でそのうち大規模更新は東品川桟橋・鮫洲埋立部などの大規模更新に143億円を充てる。また、高速道路の維持・修繕分野には2,037億円を投入し、池尻三軒茶屋出入り口付近などの大規模更新やほか大規模修繕事業に672億円を費やす。
 大規模更新の個別事業について、東品川桟橋・鮫洲埋立部事業は「非常に順調なスピードで迂回路の工事が進んでいる」(宮田社長、以下カッコ内同)。既に上り線迂回路の下部工が完了し、上部工を施工中で、上り線については今秋にも迂回路を供用予定。供用後は上り線の造り替えに着手し、「東京五輪時には、上り線は新しい道路、下り線も迂回路を通行できるようにし、古い道路を通っていただかなくても済むようにするよう工事を進めている」とした。
 大師橋は既に設計面での契約手続きは完了、工事契約の手続きを進めており、契約完了および受注者の発表は第1四半期にも報告できる見通し。同事業には今年25億円投入する予定で、漁業関連も含めた事前調査や一部準備工にも着手する。
 また、池尻・三軒茶屋出入口の大規模更新事業については、47億円を投入する。同地の橋脚は東急電鉄の地下部分と一体となっているため、同社と協議を進めているが、既に設計協議を終了し、今年度中に施工協定も締結する見込みで、一部で東急側の補強工事も実施する予定だ。
 新設・改築事業について、新大宮上尾道路は、全体事業2,000億円のうち、有料道路事業として450億円を分担する。延長8kmの事業のうち、与野JCTおよびその周辺の用地・高架・舗装設備工事とそのほかの舗装・設備工事を担当する。
 晴海線については平成29年度内の開通に向け、晴海地区では上部工を完了し、橋面工や晴海出入口の整備工を実施しているほか、豊洲地区では上部工を実施中だ。
 横浜環状北西線は高架およびシールドトンネルの工事を進めている。今秋には横浜港北JCTや横浜・青葉IC・JCTで大型クレーンによる規制を伴う鋼桁の夜間一括架設が施工される予定。
 板橋熊野町JCT間改良は今年度内に4車線化およびノージョイント化工事が完了予定で、既に橋脚工を完了し、西側の拡幅工事を実施中だ。
 堀切小菅JCT間改良は平成29年度内に4車線化を完了する見込み。7月には最大の難所である綾瀬川側の拡幅部の桁の架設工事を行う予定だ。
 小松川JCT新設は今秋から8回に分けて7号小松川線および中央環状線の上空を跨ぐ桁架設を実施する予定だ。なお現在は河川部で上部工、陸上部で下部工をそれぞれ進めている。

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