道路構造物ジャーナルNET

コンクリート剥落防止用途 施工性・不燃性・可視化を兼ね備える

シクソン 1液性無機接着剤「TSボンド40Sクリア」を営業開始

公開日:2017.02.02

 シクソンは、トンネルや橋梁の剥落防止工用途に使用する1液性の無機接着剤「TSボンド40Sクリア」を開発、営業開始した。同工法は、下地処理を除く剥落防止工程を2時間で施工できる速さと無機材料のため不燃性が高く燃えない点、加えていわば液体化したガラスを塗装して再固体化するため構造物表面を隠さないクリア性(可視化)に優れており、なおかつ黄濁化を起こしにくい――といった特徴がある。

下地に無機接着剤を塗布(左)し、剥落防止工用繊維シート(ここではガラスクロス)を貼り付ける(右)
 同製品は大部分を主材となるシリコーンが占めている。一部につなぎおよび硬化を早める成分も含んでいるが、「完成後はそうした成分が全てとび、限りなく完全無機に近い状態の塗膜が形成される」(豊田紘治社長)。そのため2時間で施工でき、かつ(無機材であるため)不燃性を有し、クリア性の高い膜を形成できる。

優れた不燃性を有し(左写真)、クリア性、施工性にも優れている。右写真はトンネル内での施工
 クリア性はさらに「既存製品に比べ少なくとも2~5倍の耐久性を有している」(同)。これは膜成分中に有機材料をほとんど含まず紫外線劣化を起こさないためで、「耐久性を高めるとともに、黄濁ないし白濁化によって短期間に可視化性能を失うといったこともない」(同)としている。
 施工は処理済みの下地に接着剤を塗布し、剥落防止用の繊維シートを貼り付け、さらに上から同じ接着剤を塗布するだけで良い。1液性のため現場で混合したり、プライマー塗布したりする手間も省ける。また、ガラスクロス、ビニロンメッシュなど繊維材料の種類は問わない。用途に応じて完全クリアタイプとセミクリアタイプの2種類を用意している。
 NETIS登録番号はKT-160123-A。

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