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40橋超程度で床版取替実施へ

NEXCO各社の大規模更新・大規模修繕事業が本格化

公開日:2016.03.30

 NEXCO各社は平成28年度から大規模更新・大規模修繕事業を本格化する。
 東日本高速道路は27年度に床版取替11橋、高性能床版防水工68橋などの発注手続きを実施。28年度は新たに床版取替工約20橋、高性能床版防水工約20橋などの工事着手に向けて取り組んでいく。具体的には東北道の中山橋、長野道の小仁熊橋について工事を実施する予定のほか、札樽道の大野橋、東北道の広瀬川橋についても詳細設計の後、現地着手していく方針だ。
 中日本高速道路は、27年度は計画及び設計などが専らだったが、28年度は東名道用宗高架橋や中央道沢底川橋など5橋で床版取替を実施する予定としている。
 西日本高速道路は27年度は床版取替17橋など約100億円の工事発注を実施したが、28年度は新たに床版取替約20橋などの発注を予定しており、27年度に比べて金額ベースで大幅に増加する、としている。具体的な案件としては、中国道の道谷第二橋など8橋についてGW明けの5月以降から対面通行規制による床版の取替に着手する計画だ。(上表は床版取替工のうち、長期間の対面通行規制等が必要な工事)

 期待は大きいが課題もある。既設床版取替などの大規模更新や高性能床版防水施工などの大規模修繕は新設に比べて規制や実際の施工の面でクリアすべき点が多いためだ。例えばプレキャストPC床版の安定的な供給ができるのか、既設床版の撤去工や防水工・舗装工等の確実な施工において熟練工の確保や育成などを進めていけるのか、など様々な面から試金石となる一年といえる。(井手迫瑞樹 2016年3月30日)


撤去、プレキャストPC床版の架設、その後の防水工や舗装工などを
スムーズに行う必要がある。床版のパネル形状も様々だ。(写真はイメージです)

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