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ブリッジエンジニアリングメダルは大日本コンサルタント・浦田氏と横河BHD・石井氏に授与

鋼橋技術研究会 研究部会を2つ新設

公開日:2015.06.15

 鋼橋技術研究会(藤野陽三会長)は6月2日、東京大学内の山上会館で年次総会を開催した。予決算や活動報告、活動計画が承認された。平成27年度の活動計画では、①構造計画部会と②小規模橋梁の維持管理・更新に関する研究部会が新設されるほか、補修補強設計部会の活動から浮かび上がったテーマを検討する場として③多視点からの補修補強設計法に関する研究部会も新設される。
 ①は、ビーエムシーの阿部雅人氏が部会長を務める。27年4月から2年間をめどに活動し、鋼橋の構想や計画に関する調査研究を行う。②は、首都大学東京准教授の中村一史氏が部会長を務める。27年10月から2年間をめどに小規模橋梁の維持管理に関する事例収集とその分析・分類による体系化を検討する。③は、名古屋大学教授の北根安雄氏が部会長を務める。過去の補修補強における設計思想や性能回復効果など多視点からの調査検討を行うほか、より具体的な案件として施工性を考慮した縁端拡幅用鋼製ブラケットの設計法に関する検討を行う。
 また、同日は鋼橋の発展に寄与した中堅技術者に授与されるブリッジエンジニアメダルの表彰式も行われた。今年度は大日本コンサルタントの浦田昌浩氏と横河ブリッジホールディングスの石井博典氏が選ばれた。

左から伊藤學名誉会長、浦田氏、石井氏、藤野陽三会長
 浦田氏は国内最大の支間長を誇る新天門橋(鋼中路式アーチ橋、橋長463㍍、アーチ支間長350㍍)や築地大橋(横支材を省略した開放的なバランスドアーチ橋)の計画設計、宮城県初の離島架橋事業である大島大橋(鶴亀大橋、鋼中路式アーチ橋、橋長356㍍)、東北地方整備局初となる斜張橋設計((仮称)気仙沼ベイブリッジ、3径間連続斜張橋、橋長700㍍)などの長大橋の設計時に従事したことなどが評価された。
 石井氏は既設鋼床版の補強工法の有力な選択肢の一つであるSFRC補強工法の確立に貢献したことや、阿波しらさぎ大橋(ケーブルイグレット橋)の耐風対策の決定において中心的役割を果たしたことなどが評価された。(井手迫瑞樹)

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