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横河ブリッジの粘性型ダンパー
「パワーダンパー」~従来比コストを45%縮減、工期を3分の1程度短縮~

パワーダンパーの設置イメージ

KeyPoint

  • 制震方式を採用することで補強量を大幅に縮減可能
  • 地震時の振動エネルギーを効率よく吸収
  • 専用機材で効率よく取り付け可能
カテゴリー
NETIS登録番号TH-120010-A
商品リンクhttp://www.yokogawa-bridge.co.jp/bridgeproducts/aseismatic/powerdamp/index.html
公開日:2014.08.10

 横河ブリッジは支承部周辺に設置する耐震性能に優れた粘性型ダンパー「パワーダンパー」を展開している。地震時には内部の粘性オイルにより振動エネルギーを吸収し,上部構造の揺れを抑制できる。従来技術では地震時水平力が大きいため基礎補強と橋脚の補強が必要となるが、パワーダンパーは必要な個所に自由に減衰力を付加することにより、地震時水平力を低減させることができるため、基礎の補強を省略するとともに、橋脚の補強量を低減させることが可能となる。この結果、既設構造物の補強では45%程度のコスト縮減を測れるほか、工期も3分の1程度短縮できる。新設構造物においても予め取り付けておくことで耐震性能が大幅に向上する。
 主な特徴は①粘性型ダンパーのため地震時の振動エネルギーを効率よく吸収し、地震力や変位を効果的に抑制できる②速度や振幅の依存性が少なく,地震動を減衰可能③シリンダー内に充填された粘性オイルは経年劣化がなく,メンテナンス不要で、地震動の繰り返しに対しても性能が安定している④油圧ジャッキの技術により,耐久性の高い筺体を採用している⑤専用の取付用冶具を用いて,スムーズな現場施工が可能――など。
 施工方法は橋梁の上部工と下部工に取付け用のブラケットを設置し、ブラケット間にパワーダンパーを設置するもの。一般的な施工手順は以下の通り(RC橋脚と鋼桁の間にパワーダンパーを設置することを想定)。
①準備工(ブラケット取り付け位置の位置だし)
②素地調整工(鋼桁側のブラケット取付位置の塗装や錆をブラストもしくは動力工具で除去)
③ボルト孔明工、アンカーボルト設置工(鋼桁側に、ブラケット取付のためのボルト孔を明け、RC橋脚側に、アンカーボルト設置のための削孔を実施した上でアンカーボルトを設置する)
④ブラケット取付工(鋼桁側に高力ボルトでブラケットを取付け、RC橋脚側にアンカーボルトでブラケットを取付ける)
⑤ダンパー設置工(専用機材によりダンパーを取付ける)
 まず両ブラケット間にダンパーを据え付け(ダンパーはピン間距離を設置長さより20mm?30mm程度短めにして工場から出荷)、 小型のセンターホール油圧ジャッキとテーパーボルトで構成される専用機材を取り付ける。その後、専用機材のジャッキによりダンパーを伸長させ、ブラケットに引き寄せる。引き寄せ後に一部ボルトを締付ける(テーパーボルトにより孔位置を確実に合わせることができる)。
 最後に専用機材をボルトに差し替えて、設置を完了する。

施工実績

・大阪モノレール耐震補強工事/大阪高速鉄道株式会社/2012年
 200kN±150mm型 4基,300kN±200mm型 2基
 400kN±150mm型 2基,400kN±200mm型 4基,400kN±250mm型 4基,500kN±200mm型 4基
・加勢川橋耐震補強工事/九州地方整備局 熊本河川国道事務所/2013年
 100kN±100mm型 4基,500kN±100mm型 12基,750kN±100mm型 4基
・青葉橋耐震補強工事/仙台市/2013年
 1000kN±150mm型 4基
・豊砂陸橋耐震補強工事/千葉市/2014年予定
 750kN±150型 2基,1000kN±200型 2基,1500kN±150型 2基,2000kN±150型 2基

画像ギャラリー

パワーダンパーの設置イメージ

パワーダンパー3Dイメージ

採用事例

担当者連絡先

株式会社横河ブリッジ
〒273-0026 千葉県船橋市山野町27 横河テクノビル
047-435-6470(千葉)06-6441-7520(大阪)
s.device@yokogawa-bridge.co.jp

【ホームページ】
http://www.yokogawa-bridge.co.jp/

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