道路構造物ジャーナルNET

横浜湘南道路はトンネル部が5.6kmで延長の約75%を占める

横浜国道事務所 上下部工が輻輳する栄IC・JCT(仮称) BIM/CIMを活用して施工

国土交通省
関東地方整備局
横浜国道事務所長

鈴木 祥弘 氏

公開日:2021.03.05

 横浜国道事務所では、横浜環状南線や横浜湘南道路などの整備事業を進めている。両道路が接続する栄IC・JCT(仮称)は本線と10本のランプからなり、下部工の橋脚は124基、上部工は30橋に達する。その進捗状況および横浜湘南道路の施工状況とともに、重交通路線や山間部、海岸部の路線など延長約259kmの道路を管理する同事務所の保全への取り組みについて、鈴木祥弘所長に聞いた。

6路線約259kmを管理
 交通量日本一の保土ヶ谷バイパス 道路パトロールを1日6回実施

 ――横浜国道事務所の事業概要は
 鈴木所長 当事務所では、神奈川県内の首都圏中央連絡自動車道(横浜環状南線、横浜湘南道路)、東京湾岸道路などの道路整備と、国道1号、15号、16号、246号、357号、409号の6路線の維持管理、交通安全対策、無電柱化などを進めています。さらに、管内の自治体の道路施策や道の駅設置への支援などを行っています。


管内概要図(横浜国道事務所提供。注釈なき場合は同)

――都市機能を担う重交通路線や、山間部および海岸部の路線を管理されています。管理上の課題や取り組みがありましたら教えてください
 鈴木
 環状道路の国道16号については、自動車専用道路である保土ヶ谷バイパスがあり、日交通量が15万台と日本で一番多いため、円滑な交通確保がひとつの課題となっています。道路パトロールを1日に6回実施して適切な維持管理に努めています。
 山間部では箱根新道(自動車専用道路)を管理しており、雪寒期の降雪対応が重要になっています。海岸部では西湘バイパス(自動車専用道路)があり、台風などによる越波の影響を受けやすい路線となっています。2019年の台風19号では土砂流出による路面下の空洞化やのり面浸食などの被災が発生しました。


西湘バイパス 台風19号による被災状況と復旧・完成状況

 これら特徴的な3つの自動車専用道路を管理するとともに、管理総延長も約259kmと長いため、各路線の特徴を捉えて維持管理を行っています。
 ――首都高速横浜北西線が2020年3月に開通して東名高速と横浜中心部および横浜港を結ぶネットワークが東京側にできました。保土ヶ谷バイパスの交通量に変化はありますか
 鈴木 現在、交通量の把握を進めているところです。ただ、開通が2020年3月でしたので、新型コロナウイルスの影響もあり傾向はつかみづらくなっています。
 参考として、南本宿~新桜ケ丘間の月別の平日平均では、開通前の3月(3/1~開通前日)が15万3900台/日に対して、開通後の6月が14万4300台/日となっています。
 ――日本海側では豪雪による車両立往生が相次ぎました。箱根新道での雪氷対策の取り組みは
 鈴木 降雪が予想される場合には、予防的に凍結防止剤の散布や峠付近の待機所に除雪機を移動させてすぐに対応できる態勢をとっています。麓が雨でも山頂付近では雪となっている場合がありますので、麓の山崎ICでは大型モニターで山頂付近の状況を伝えています。また、道路情報板を活用して道路利用者への情報提供も適切に行うようにしています。


箱根新道 凍結防止剤の散布状況と麓の山崎ICでの情報提供

横浜環状南線 構造物比率は65%
 栄IC・JCTの橋梁上下部工事などを推進

 ――整備事業について。横浜環状南線の概要からお願いします
 鈴木 横浜横須賀道路の釜利谷JCTから国道1号の戸塚IC(仮称)を結ぶ8.9kmの自動車専用道路で、途中、栄IC・JCT(仮称)で横浜湘南道路と接続しています。NEXCO東日本と事業区間を分割して施工していて、NEXCO東日本が釜利谷JCTから栄IC・JCTの東側までの約5.9km、当事務所が栄IC・JCTの東側から戸塚ICまでの約3.0kmを担当しています。
 横浜湘南道路とともに整備することで、神奈川県内の東西方向を中心とした広域交通や交通の円滑化・定時制の向上が見込まれています。さらに、日本最大の港湾である京浜港との交通ネットワーク形成による物流の効率化、新東名や港湾整備と相まった国際競争力強化、圏央道沿線への企業立地促進、三浦半島へのアクセス強化などが期待されています。


横浜環状南線概要図

 ――構造物比率は
 鈴木 延長8.9kmのうち、橋梁1.5km、トンネル4.3km、掘割1.4km、土工1.7kmとなっていて、構造物比率は65%です。
 ――進捗状況は
 鈴木 現在は、栄IC・JCTの橋梁上下部工事や戸塚ICの改良工事などを推進しています。
 ――栄IC・JCTは複雑なランプ構造になっていると聞いています。本線橋とランプ橋の橋数と橋脚の基数をお教えください
 鈴木 本線橋は上下線各5橋で合計10橋、ランプ橋は20橋、下部工の橋脚は本線橋とランプ橋あわせて124基となります。大規模な本線とランプ橋が輻輳する5層構造となっていますので、しっかりとした施工計画を立案して、各工事が連携して工事を進めています。


栄IC・JCT 完成イメージ図

栄IC・JCTの施工状況 (左写真)左上方が横浜湘南道路方向/(右写真)上側が釜利谷JCT方向

ご広告掲載についてはこちら

お問い合わせ
当サイト・弊社に関するお問い合わせ、
また更新メール登録会員のお申し込みも下記フォームよりお願い致します
お問い合わせフォーム