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下塩原第一橋梁(仮称)ではメラン架設工法を県内初採用

栃木県 常総・宇都宮東部連絡道路、下塩原バイパスなどの事業を推進

栃木県
県土整備部長

江連 隆信 氏

公開日:2018.11.27

宇都宮環状北道路 3交差点を立体交差化
 2工区は完了し、残り1工区は下部工を施工中

 ――宇都宮環状北道路の交差点立体化事業について
 江連 宇都宮環状北道路は国道119号の宇都宮北道路接続点から国道4号までの延長約6.4kmの道路です。交通量の増大により各交差点で慢性的な渋滞が発生していて、特に渋滞の激しい3交差点の立体交差化事業を行っています。下川俣工区(一般県道氏家宇都宮線との交差点)、関堀工区(主要地方道藤原宇都宮線との交差点)は供用済みで、現在、宇都宮北道路に接続する交差点の上戸祭工区(延長約1.2km)の整備を実施中です。


事業平面図

供用済みの下川俣陸橋/上戸祭立体(仮称)完成予想図

 ――慢性的な渋滞が発生しているとのことですが、上戸祭工区の交通量は
 江連 47,527台/日(平成22年度センサス)です。
 ――上戸祭工区の構造物について
 江連 立体部が橋梁で、橋長419.7mの鋼4径間連続箱桁橋(細幅)+鋼5径間連続鈑桁橋(少数)となります。
 ――進捗状況は
 江連 宇都宮北道路側から下部工の整備を進めてA1~P5までは施工が完了し、引き続きP6~P8の下部工施工を進めていく予定です。上部工は鋼4径間連続箱桁橋(A1~P4)の発注を今年度予定していて、鋼5径間連続鈑桁橋(P4~A2)は詳細設計が完了して発注準備中です。
 ――基礎形式と下部工施工での特徴点がありましたら
 江連 P5から東側は地盤が弱いので場所打ち杭としました。A1も多少地盤が弱く、鋼管杭を入れています。残りは直接基礎となります。
 施工方法では、現道が接近しているうえに交通量が40,000台/日を超えていますので、現況交通への負荷を極力少なくするように配慮しました。


P5橋脚の施工

A1~P5は施工完了

 ――床版の種類は
 江連 鋼・コンクリート合成床版を採用します。
 ――供用予定は
 江連 現時点では平成32年度を予定していますが、用地買収が完了していない箇所があり、延期する可能性もあります。

下塩原第一橋梁(仮称)は上路式RCアーチ橋
 斜吊りによるメラン架設工法を県内で初採用

 ――下塩原バイパスの整備事業について構造物を中心に教えてください
 江連 那須塩原市関谷~同市塩原までの延長4.6kmのバイパス整備事業で、構造物はトンネル3本と橋梁2橋で構造物比率は88.2%です。3工区に分割して工事を進めていて、起点(関谷)側のⅠ期工区は、がま石トンネル(延長1,464m)の完成により平成23年に供用しました。
 現在、Ⅱ期工区の工事を進めていて、構造物としては下塩原第二トンネル(仮称)(延長1,458m)と下塩原第一橋梁(仮称)、下塩原第二橋梁(仮称)があります。トンネル掘削にあたってはバイパス沿いに流れる一級河川箒川を渡河する必要がありましたので、下塩原第二橋梁(仮称)を最初に建設して工事用道路として使用しました。下塩原第二橋梁(仮称)は橋長86mの下路式鋼ローゼ橋で、平成23年に完成しました。下塩原第二トンネル(仮称)はNATMで掘削し平成27年に本体工が完成して、これから舗装と設備工事の発注を行います。
 下塩原第一橋梁(仮称)が施工中となっています。橋長167m、有効幅員9.5mの上路式コンクリートアーチ橋(補剛桁PC2主鈑桁橋)で、アーチ支間長は101mです。


事業平面図

下塩原第二橋梁(仮称)


下塩原第一橋梁(仮称)の概要図と橋梁一般図

 ――下部工形式は
 江連 A1、A2が場所打杭基礎および逆T式橋台、P1が深礎杭基礎および壁式橋脚、AA1、AA2が深礎杭基礎およびアーチ拱台です。
 ――上部工架設方法は
 江連 架設位置が国立公園特別地域であるため、架設による周辺の形質変更が少なくてすむ斜吊りによるメラン架設工法を栃木県内では初めて採用します。施工は川田建設・西松建設・桜岡建設JVです。
 ――進捗状況と今後の予定を教えてください
 江連 AA1は基礎工事が完了してこれから橋台躯体工の施工で、AA2は橋台躯体工を施工中です。架設は来年のGW明けに予定しており、Ⅱ期工区の供用は平成32年度予定となっています。


全景

A1側施工状況/A1側アーチアバット鉄筋組立

 ――Ⅲ期工区については
 江連 構造物は下塩原第三トンネル(仮称)(延長879m)となりますが、現道の落石対策工事が完了してⅢ期工区が異常気象時通行規制区間から外れたため、事業方針について検討を行っています。栃木県公共事業評価委員会で有識者の方にも審議をしていただいたところでありますが、県としては休止する方向で検討しています。

常総・宇都宮東部連絡道路 清南大地高架橋(4車線化)上部工施工中
 LRT工事期間中の渋滞緩和で宇都宮テクノ街道一部区間を前倒し供用

 ――常総・宇都宮東部連絡道路で施工中の構造物がありましたら教えてください
 江連 暫定2車線区間の4車線化事業を進めていることはお話しましたが、真岡宇都宮バイパスで宇都宮市が整備を進めているみずほの通り(国道408号~真岡宇都宮バイパス)を跨ぐ清南大地高架橋の4車線化があります。4車線化後には上り線(南行き)となる橋長390mの鋼10径間連続非合成鈑桁橋の上部工を施工中で、A2からトラッククレーンベント工法での架設を行い、現在は半分程度が完了しています。施工は川田・東鋼JVとなっています。


橋梁一般図

清南大地高架橋 桁架設

 ――宇都宮市では地域公共交通網の整備として、宇都宮駅と工業団地を結ぶLRT(次世代型路面電車システム)の建設工事を開始しました。それに関連して県として考えや取り組みがありましたら教えてください
 江連 LRTが完成すれば当該区間の渋滞緩和や移動の円滑化が図れ、公共交通網の軸となると思いますが、工事中の渋滞を懸念する声が高くなっています。従来から渋滞が激しい区間でしたので道路整備の一環として宇都宮テクノ街道(県道宇都宮向田線)の事業を進めてきましたが、その一部区間を前倒しで平成31年春に供用して、LRTの工事期間中の渋滞緩和を図っていきます。具体的には、新4号国道との交差部0.6km(暫定2車線)と、芳賀台北交差点から高根沢町台ノ原地内の交差点までの1.58km(4車線)となります。


事業平面図

宇都宮テクノ街道の前倒し区間施工状況

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