道路構造物ジャーナルNET

NEXCO東日本高崎管理事務所 

片品川橋の耐震補強が進捗、20~30億円投じてコンクリート部補修も

東日本高速道路
関東支社
高崎管理事務所長

能登谷 英樹 氏

公開日:2015.09.01

 東日本高速道路関東支社高崎管理事務所は、埼玉県の本庄児玉IC~群馬県の水上ICまでの約70㌔、上信越道の藤岡JCT~富岡IC間約20㌔、北関東道の高崎JCT~太田桐生IC間約30㌔、合計約122㌔を管理している。中でも注目の工事が橋長1000㍍を超える片品川橋の上部工耐震補強工事だ。その内容を中心に大規模修繕や、鋼桁塗り替え・コンクリート部材の補修など、所管する構造物の保全詳細について能登谷英樹所長に聞いた。(井手迫瑞樹)

合計122㌔を管理、高低差は400㍍程度に及ぶ
 橋梁は288橋、30年を経過した橋梁が過半数 

 ――管内の概要から
 能登谷所長 当事務所は関越道の埼玉県の本庄児玉IC~群馬県の水上ICまでの約70㌔、上信越道の藤岡JCT~富岡IC間約20㌔、北関東道の高崎JCT~太田桐生IC間約30㌔、合計約122㌔を管理しています。
 関東平野の北側に位置しており、高崎ぐらいまでが標高100㍍前後で、そこから少しづつ標高が上がっていき赤城付近では標高が約500㍍に達します。延長にして30~40㌔を通過する間に標高が400㍍程度高く変化するため、気候がガラッと変わります。渋川から北側は冬型の雪氷体制を敷く必要があります。ただ、最近は南岸低気圧の事例が増えています。そのため、渋川から南側も南岸低気圧に対応するべく凍結防止剤の散布を増やしています。南岸低気圧が多量の降雪をもたらす頻度が高くなっていますので、事務所間の除雪車の融通を機動的にすべく、雪氷対策の中継基地的な役割を果たしています。
 ――管内の構造物の内訳は
 能登谷 橋梁は関越道で173橋、上信越道で46橋、北関東で69橋、合計で288橋です。供用経過年数(平均)は、関越道で31.33年、上信越道で25.0年、北関東道で11.2年となっています。30年を経過した橋梁は過半を占めています。トンネルは2本(4チューブ)のみで工種はNATM工法×3、矢板工法×1です。


 ――橋種別は
 能登谷 PC橋が120橋9696.2㍍(29.1%)、PRC橋が43橋3536.5㍍(10.6%)、RC橋が86橋5337.2㍍(16.0%)、鋼橋が76橋14782.1㍍(44.3%)となっています。

今後2~3年間で30億円投資して構造物を健全化
 IC間で発注し、足場設置費用の縮減図る

 ――点検を進めてみて感じたことは
 能登谷 局所的には非常に傷んでいる箇所はたくさんありますが、橋全体として機能を損なうような損傷はありません。例えば剥落損傷箇所は75平方㍍しかありません。しかし、そうした個所を補修する時は、剥落損傷箇所の周りの塩分量を調査し詳細調査を行う過程で、だいたい10倍程度の面積を補修するという形になります。


床版下面の鉄筋露出

 当事務所では平成27年度から2~3年間かけて30億円程度を投資し、ジョイントの取り換えや、損傷しているコンクリート部の補修、近い将来損傷が拡大しそうな部位の予防保全などを行っていく予定です。小規模な工事をたくさん出しても受注者にとっては(応札が)難しいことは理解しています。そのため、前出の工種を包括した形で発注する方針で、今年度は10億円程度の工事を発注する予定です。そこで、課題などを確認しつつ、スムーズにいけば年度末に10億円規模、来年度に10年度規模の工事を続けて発注し、できるだけ早期に構造物の健全度を回復したいと考えています。
 ――橋梁の補修補強工事は、足場の設置をどれだけ合理化できるかが、発注金額の多寡、応札のし易さに直結しますが、管内の補修補強工事はどのような単位で発注しようと考えていますか
 能登谷 基本的にはIC間単位での発注を考えています。1区間で規模が足りなければ2区間とします。受注業者の身動きが取りやすい規模、単位での発注を心掛けます。足場も局所的な補修を行うため設置・撤去を繰り返せば確かに費用が大きくなりますが、今回のように予防保全的な対策も含めて全体に足場をかけて補修すれば、手間も減りますし、規模的には大きくなりますが、設置頻度が(予防保全によって)大幅に減少することを考慮すれば、足場のサイクルコストも結果的に減少するものとみなしています。

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