道路構造物ジャーナルNET

建築限界を侵さないよう、細心の注意を払いつつ施工

佃大橋の耐震補強で乾式PCMを採用~東京都道路整備保全公社 ~

公開日:2016.01.20

水平で300㍍、垂直で150㍍の搬送が可能
乾式PCM リバウンドロスも20~30%と少ない

現場施工
 現場では専用機械を用いて施工した。具体的にはポリマーセメントと細骨材がプレミックスされた1㌧袋を大型ミキサーに入れてそのまま空気圧送、別途水も送られ、吹付ける直前にノズル基部で混合されモルタル化し、そのまま空気圧で吹付けるシステム。そのため、水平で300㍍、垂直で150㍍の搬送が可能であり、現場でも離れた場所に機械を置き、それぞれの対象に吹付け施工を行っていた。また、リバウンドロスも20~30%と比較的少なく、現場で取材していても、施工個所が見えなくなるような粉じんめいた状況になることもなく鉄筋裏にも容易にPCMが回っていた。施工した田中建設によると「今回のようなD32とD19を配筋した箇所であれば(鉄筋裏にノズルを差し込むような)ノズルワークをしなくても十分密実に施工できる」ということだ。


施工前の配筋(左)/複雑なノズルワークなしに密実施工できる(右)

吹き付け補強が完了したPL10

 縁端部については、97年頃にL1対応で巻立て補強しているが、せん断補強筋がほとんど入っておらず、24年道示相当の補強効果を確保するには一度撤去して再巻立てする方が良いと判断した。そこで問題となったのが騒音対策だ。当初設計ではブレーカーによる撤去工法が採用されていたが、桁下施工による反響音と相まって官民境界で80dBを超える騒音が発生する可能性があった。そのため乾式(無水に近い)のワイヤーソーイング工法を採用し、撤去時の騒音を70dB以下に抑制している。騒音の抑制を追求すればWJによる施工も選択肢になるが、「既設の縁端拡幅は母材に鉄板をアンカーで付着補強し、その上からRC巻立てしていた」ためWJではなくワイヤーソーイング工法を採用した。

 現在はPL10の施工を完了し、PL3の施工を始めている。またRC巻立てを行う橋脚10基については柱の補強を完了し、梁部の補強を進めている。元請は戸田・ショーボンドJV。一次下請は、(株)田中建設(吹付工)(株)アクティブ(ワイヤーソーイング)など。

ご広告掲載についてはこちら

お問い合わせ
当サイト・弊社に関するお問い合わせ、
また更新メール登録会員のお申し込みも下記フォームよりお願い致します
お問い合わせフォーム