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現場を巡る詳細

岩手県・田瀬大橋補強補修工事

古い吊材の基部が破断、全吊材を取替え
大型車通行荷重、渦励振の繰り返しが要因

支承防食に省工程厚塗り対応型金属溶射工法

コンクリート防食にシラン系を採用

 桁内部についても腐食や塗装劣化が見られたため、隅角部や格点部を中心に塗り替えた。狭隘部では素地調整、塗装品質が困難なことから下塗りに「3種ケレン程度で塗布でき、鉄素地までに協力に浸透して錆を固着化させて、緻密で安定な黒錆に転換させ鋼材内面から錆を無力化できる」(三菱重工鉄構エンジニアリング)エポガードシステムを使い、その上から無溶剤型エポキシ樹脂塗装を2層塗りする手法を採用し、施工の効率化を図っている。



下弦材内部も腐食している


 床版については下面からひび割れ注入工を施工すると共に、劣化が著しい箇所は断面修復する。凍結防止剤を含んだ漏水による劣化を防止するため、床版防水はもちろん、ジョイントも止水構造を徹底する。古い地覆部のコンクリートや歩車境界部のブロックも打ちかえ、地覆および床版張り出し部の凍結防止剤による影響を被り易い箇所についてはシラン系の含浸材を塗布する予定だ。

 支承は鈑桁部のみゴム支承に取り換え、ローゼ桁部の鋼製支承は分解清掃した上で、省工程厚塗り対応型金属溶射工法(亜鉛・アルミニウム擬合金溶射+無機系の封孔処理剤)を用いて耐久性を向上させている。



支承防食には省工程厚塗り対応型金属溶射を採用


 点検足場も腐食が著しいことから更新する予定で、長期耐久性を考慮してアルミ製検査路を採用している。


豪雪到来前に施工完了へ 

 現在は鈑桁部の支承の取り換えおよび吊材の交換を完了し、塗装および地覆、歩車境界ブロックの取り壊しを行っている状況。今後は床版の補修、舗装の打ち替えなどを進めていく。工期は年度末まであるが、豪雪地域のため年内に施工を完了させる予定だ。

 設計は綜合技術コンサルタント、元請は三菱重工鉄構エンジニアリング。一次下請はケーブル取換・足場他が佐々重工業、現場塗装工事が盛岡塗装、地覆・高欄・断面修復等がオリテック21、伸縮非排水・ケーブル止水が中井商工、ケーブル取り換え張力計測業務が三菱日立パワーシステムズエンジニアリング、二次下請はブラスト工が伊香塗装など。