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現場を巡る詳細

鋼重6千tを超える鋼単純ニールセンローゼ桁を多軸式特殊台車で移動させ、台船にロールオンし一括架設

東京都港湾局 東西水路横断橋現場ルポ

台船移動~一括架設~桁降下

 桁架設およびジャッキダウンは17日から20日にかけて、行われた。17日は桁を回転させて架橋地点間際まで近づく予定であったが、実際には架設地点近くまで400m航行しただけに終わった。強風(10m/s近い風)が吹き、風の方角も北北西であったため「桁の真横から風を受ける状況」(同)であったため桁回転を断念した。

台船の移動イメージ(東京都港湾局資料より)

台船の準備(両写真とも井手迫瑞樹撮影)

離岸した/しかし強風で回転はできず(両写真とも井手迫瑞樹撮影)

 仕切り直して18日は、風もべた凪であり、午前中に桁を86度回転させて実際に架ける橋軸と同じ角度にした。さらに53mほど架設地点まで接近し、潮待ちして17時42分から10分間かけてさらに橋軸方向に8.5m動いた。その後18時15分まで潮位がA.P+1.4mを超えるまで待った。これは「潮位が上がることによって船を上げ橋が橋脚上の仮受設備を超えるのを待つ必要があった」(同JV)ためだ。



べた凪の中、午前中に桁の回転を終えた(井手迫瑞樹撮影)

10分間でさらに橋軸方向へ8.5m動いた/架設工が現場へ船で乗り込む(両写真とも井手迫瑞樹撮影)

 潮位が上がった後、橋軸直角方向に4mほど動いて架橋位置を合わせ、19時26分から23時47分まで4時間半ほどかけて潮位(+1.61m→+1.45m)およびバラスト(1,200mmほど沈降)を使って1.36mほど桁を降下させ、深夜0時過ぎには荷重を台船からA1およびP1に移し替え、台船を退出させた。

潮位が上がった後、橋軸直角方向へさらに4mほど動く(左のみ井手迫瑞樹撮影)

A1、P1とも慎重に位置を合わせていく(両写真とも井手迫瑞樹撮影)

桁の降下を待つ(19時51分撮影)(井手迫瑞樹撮影)

ほぼ降下を終えた桁(23時半ごろ撮影)
(井手迫瑞樹撮影)

台船の退出(井手迫瑞樹撮影)

19日0時57分頃撮影 支点支持系に変わったため、ケーブルが張っていることが分かる

 下部工に桁を受ける時の安全面の配慮としては、受け替え時に支持系が、台船支持系(中間部受点)から支点支持系(下部工上の端部受点)へ変わるため桁のたわみが変化する。端部の支点に荷重がかかってくると、約250mm水平変位するが、変位を両方に逃がすと施工性が悪くなってしまうため、P1を固定とし、A1側に水平変位に追従する設備を設置した。桁はあらかじめ降下ジャッキを逆さまに吊り、ジャッキヘッドに滑りプレート(MCナイロン板)を付け、ステンレス板の架台上を滑らせることによって対応した。ジャッキを突くことにより、桁とサンドルとの間に隙間を設け、サンドルを抜きストロークダウンするという工程を4夜間にわたって続け、所定の位置まで桁を降ろした。1回あたりのジャッキストロークは約100mm。

滑りプレート(井手迫瑞樹撮影)

サンドルの撤去
(井手迫瑞樹撮影)

サンドルの降下状況(東京都港湾局提供)

 ジャッキは1,000tジャッキ6基をS1支点(A1)とP1支点それぞれ(合計12基)配置、台船受点上に300tジャッキ24基(4支点に6基ずつ)をA1側とP1側それぞれ(合計48基)配置した。

台船上の300tジャッキ(補剛桁直下のジャッキ)
(井手迫瑞樹撮影)

1,000tジャッキ(左上)
(井手迫瑞樹撮影)


現状

 現場はランプ橋(西側)を除き、臨海道路横断橋、ランプ橋(東側)などの施工を完了している。ランプ橋(西側)も来年3月には架設を完了する予定で、舗装も6月までには施工を終える予定だ。

 上部工の製作・架設はIHI・JFE・横河・三井JV、一次下請は多軸台車が山九、台船が深田サルベージ建設、ジャッキ操作がオックスジャッキ、架設がトキワエンジニアリング、現場溶接が島川工業。溶接検査が日本X線検査。(2018年10月31日掲載、井手迫瑞樹)