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輪荷重により鋼床版に疲労き裂が発生

NEXCO東日本 幸魂橋鋼床版補修工事の現場を公開

 東日本高速道路(NEXCO東日本)関東支社三郷管理事務所は3月28日、報道陣に東京外環自動車道の幸魂橋鋼床版補修工事の現場を公開した。同路線は供用から26年が経過しており、幸魂橋は鋼床版に疲労き裂が発生していることから、NEXCO東日本では平成23年度から継続して疲労き裂の補修工事とSFRC打設による鋼床版補強工事を進めてきた。



工事位置図(NEXCO東日本提供、注釈なきは同)


損傷部は溶接補修、当板補修、Uリブ取替えで対策

 一級河川荒川を渡河する幸魂橋は、荒川第一橋(橋長285m、3径間連続箱桁)、荒川第二橋(同302m、4径間連続箱桁)、荒川第三橋(同382m、2径間連続斜張)、荒川第四橋(同329m、3径間連続箱桁)の4橋を総称する橋梁。幸魂橋のある戸田西IC~和光北IC間の断面交通量は約10万台/日で、大型車混入率は約12%となっている。重交通と車両の大型化による輪荷重の増加により、おもに走行車線側の鋼床版に疲労き裂が発生している。



疲労き裂発生箇所


 目視に加え、磁粉探傷試験で損傷調査を行ったところ、疲労き裂は幸魂橋全体で約3,500箇所以上発生しており、デッキプレートとUリブやUリブと横リブの既存溶接部などに損傷が見られた。また、ビード貫通も多くなっているが、デッキ貫通は発生していなかった。損傷部の補修では、ストップホールによる応急措置のほか、溶接補修や当板補修、Uリブの取替えを行っている。溶接補修では、品質の安定性を確保するためにTIG溶接を採用するとともに、溶接技能者には施工前に技量試験を義務付けた。



磁粉探傷試験(写真:大柴功治撮影、以下同)


損傷状況


当板補修とUリブの取替え


 補修工事は、平成29年度までで幸魂橋外回り(三郷JCT方向)はすべて完了し、現在は内回り(大泉JCT方向)が施工中となっている。


疲労耐久性向上のためにSFRC舗装を施工

 補修後にはき裂の再発生を予防するために、鋼床版補強工事として疲労耐久性の向上を目的としたSFRC舗装を施工している。損傷が激しい走行車線側の既存アスファルト舗装(80mm厚)を除去したうえで、SFRCを50mm打設し、床版防水工を行って30mm厚のアスファルト舗装を施工する。



SFRCの施工


 外回りの補強工事はすべて施工済みで、平成30年度は「橋梁リニューアル工事」として荒川第一橋と荒川第三橋の内回り合計約2,330㎡で実施する。施工期間は、4月8日午後9時から11日午前6時までと、同月15日午後9時から18日午前6時までとなっており、この間(57時間)は、和光北IC~美女木JCT間で昼夜連続車線規制(首都高5号線から外環道内回りへの入口閉鎖含む)を実施する。



リニューアル工事にともなう車線規制と出入口封鎖


 補修設計・点検はネクスコ東日本エンジニアリング。補修施工は横河ブリッジ。補強施工はエコワーク。

(2018年4月2日掲載 大柴功治)