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供用後50年を経過する橋梁は20年後には77%に

広島県 東広島高田道路(向原吉田道路)などの整備を推進

 広島県では、平成28年3月に策定した「広島県道路整備計画2016」で「広域的な交流・連携基盤の強化」「持続可能なまちづくりに資する道路整備」「道路施設の適正な維持管理」などの施策を定めている。それらの施策に基づき、現在、どのような道路整備と維持管理に取り組んでいるのかをまとめた。


(仮称)江の川橋は送り出し工法で架設

進捗中の事業路線

 広島県の進捗中のおもな事業路線としては東広島高田道路(向原吉田道路)や福山沼隈線(草戸~熊野工区)などがある。

 東広島高田道路は山陽自動車道と中国縦貫自動車道を結ぶ延長約40kmの地域高規格道路で、広域的な地域集積圏の交流を支援し、県中央部地域と広島空港を結ぶフライト軸としての役割を担う。



東広島高田道路 事業平面図(広島県提供/以下同)


 その整備の一環として事業が進められているのが向原吉田道路で、平成17年度に事業着手された。延長は4.5kmで、構造物比率はトンネル部約47%、橋梁部約4%となっている。事業進捗率は約38%(平成29年度末時点)で2024年度に供用予定となっている。

 おもな構造物として、一級河川江の川を渡河する(仮称)江の川橋(橋長174.5m、幅員9.5m、鋼4径間連続合成2主鈑桁橋)があり、平成27年度に桁製作と架設工事を発注し、平成29年4月に桁製作・架設工事が完了した。



(仮称)江の川橋 送り出し工法での架設


 架設にあたっては現場条件やコスト比較を行い、A1橋台側からA2橋台側への送り出し工法を採用。下り勾配2.5%の送り出しとなったため、桁の暴走を止めるために逸走防止装置を使用するとともに、4回に渡る送り出しの前に桁の耐荷力から管理値を算出して管理モニターで状況を監視しながら行った。桁の鋼材にはLCCを考慮して耐候性鋼材を採用した。平成30年3月に舗装工を含む橋梁区間が完成し、今後はトンネル部の工事に着手する予定となっている。


福山沼隈線は草戸~熊野工区4.5kmで事業推進中

 福山沼隈線は、福山市水呑町と福山市沼隈町を結ぶ約10kmの主要幹線道路で、地域高規格道路倉敷福山道路の一部を形成する国道2号福山道路と一体となって福山市中心部と福山市南西部および沼隈町方面地域との連絡を強化する道路だ。主要渋滞箇所である洗谷三差路や沖野上町4丁目(西)を回避するだけでなく、国道2号福山道路(長和IC)へのアクセス道路として整備することで、物流の効率化や地域間交流の活性化などに資することになる。

 平成12年度に事業着手し、福山市草戸町から熊野町までの延長4.5km(草戸~熊野工区)において事業を推進しており、事業進捗率は約59%(平成29年末時点)、構造物比率はトンネル部約2%、橋梁部約38%となっている。




 草戸~熊野工区には、大小合わせて17の橋梁と2つのトンネルがあり、現在は、一級河川芦田川を跨ぐ2つの橋梁のうち、左右岸堤防道路と平面交差する(仮)側道3号橋(橋長368.0m、幅員16.0m)や、山地部を通る(仮)10・11号橋(橋長251.5m、幅員8.5m)の橋梁下部工事などを推進している。




(仮)側道3号橋下部工施工状況



(仮)10・11号橋下部工施工状況


 河川内の施工となる(仮)側道3号橋は施工可能時期が渇水期(11月~翌年6月)に限られるため、綿密な工程管理を行いながらの施工となっている。また、地盤が軟弱であったため、杭基礎を採用して施工を行っている。

(仮)10・11号橋の施工ではコンクリートの品質確保のために、打設中に目視確認ができるように透明型枠を使用して打設時の締固め不足や異物混入をなくす工夫をするとともに、脱型後も保水養生テープを貼ることで表面の保水・保温を図っている。また、打継ぎ面処理剤を使用することで、従来のレイタンス処理で発生する強アルカリ性処理液を発生させずに周辺環境に配慮した施工としている。

(仮)側道3号橋および(仮)10・11号橋の橋梁下部工は平成30年度以降に順次完成予定であり、引き続き他の構造物や道路改良工事を推進する。