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道路上の主桁を3分割して撤去を行う

NEXCO中日本 中央道の跨道橋・横針橋を撤去

 中日本高速道路(NEXCO中日本)は、中央自動車道の長坂IC~小淵沢IC間にある山梨県北杜市が管理する跨道橋・横針橋の撤去工事を平成29年12月12日夜から13日未明にかけて行った。本工事は、国土交通省が進める老朽化した高速道路跨道橋の撤去支援の取り組みの一環として行われ、撤去事業費の3分の1をNEXCO中日本が負担した。また、この取り組みでの工事は、平成29年春の山梨県西桂町が管理する2橋梁撤去についで、全国で3件目となった。


設置から42年が経過し老朽化

 主桁撤去前に仮設ベントを4基設置

 横針橋は橋長38.37m、全幅4.80mの斜材付π型ラーメンPCT桁橋で、昭和50年度の設置から42年が経過し、平成26年度の定期点検では判定区分が健全度Ⅲとなっていた。平成21年度には小淵沢IC側(西側)約50mの位置に新横針橋が新設され、平成23年度に供用開始されたため、横針橋の供用を中止したことと老朽化が進んだことにより、撤去が決定された。




前捌き工事

 11月24日から昼間の走行車線規制を行い、上下線の路肩側(鉛直材前面)に仮設ベント2基を設置。12月7日からは昼夜連続追越車線規制として、追越車線に仮設ベント2基を設置した。また、車線規制期間中に橋面コンクリートの舗装切削と落下防止柵の撤去を行うとともに、φ50mmのワイヤーソー誘導孔と橋体吊りワイヤー用の削孔を行っている。



仮設ベントの設置(NEXCO中日本提供)


主桁をワイヤーソーで切断

 650t吊オールテレーンクレーンで吊上げ

主桁(中央径間)撤去当日

 12月12日20時から長坂IC~小淵沢IC間を全線通行止めとして、中央道上部を跨ぐ主桁(中央径間)の撤去作業を行った(規制解除は翌13日6時)。

 中央径間は3ブロックに分割しての撤去となるため、通行止め後、まず下り線上部の主桁(第4径間)を650t吊オールテレーンクレーンで吊上げ固定を行い、ワイヤーソーで切断した(壁高欄は事前に切断)。第4径間のブロックサイズは橋軸方向10.4mで重量71.9t(吊上げ重量83.7t)だった。



主桁(中央径間)撤去概要図


ワイヤーソーによる主桁切断(大柴功治撮影/以下同)


 吊上げ用の650t吊オールテレーンクレーンは現場近くの八ヶ岳PAで組み立てを行い、自走での搬入を行っている。ブーム長は35.5mで、作業半径は約21~23m、カウンターウエイトとして180tを搭載した。また、「車線上の狭小なエリアでの施工となるため、アウトリガーがX型タイプのものを使用した」(NEXCO中日本)。



第4径間と第3径間の撤去要領図


 第4径間の吊上げは22時30分ごろから行い、約10分で側道部分に仮置きした。次に中央分離帯上部の第3径間(橋軸方向5.5m、重量40.1t(吊上げ重量48.8t))を第4径間と同様の方法で1時30分ごろに撤去し、最後に上り線上部の第2径間(橋軸方向9.6m、重量66.5t(吊上げ重量77.8t))の撤去を2時30分ごろに行い、中央径間の撤去を完了した。追越車線に設置した仮設ベントの撤去は、それぞれの径間を撤去するごとに60t吊ラフタークレーンを用いてすぐに行っている。




第3径間と第2径間の撤去


各径間を撤去後にすぐに仮設ベントも撤去された


主桁(中央径間)の撤去完了


主桁(中央径間)撤去後

 側道部分に仮置きした中央径間の3ブロックは、側道下に設けた施工ヤードに650t吊オールテレーンクレーンで移動して、解体後ガラ運搬処理を行った。その後、側径間の第1・5径間、鉛直材、斜材を撤去し、1月末頃までに解体、ガラ運搬処理を終える予定だ。


 今後、同社八王子支社では高速道路上を跨ぐ跨道橋について、「各跨道橋管理者と道路メンテナンス会議等を通じて関係行政の点検結果や補修状況を共有しながら、跨道橋管理者の対応として補修ではなく『撤去』と判断された場合は、跨道橋管理者との協議・調整を踏まえ、高速道路をご利用されるお客さまの安全を最優先として跨道橋撤去について協力を行っていく」としている。


 元請は、守谷商会。協力会社は、国土(クレーン)、第一カッター興業(カッター)など。

(2018年1月30日掲載 大柴功治)