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1号羽田線を夜間通行止め 東京モノレールのき電停止時間内に施工

首都高速 大井水管橋のP1~A2を撤去、トラス桁に再架設

 首都高速道路は、昨年10~11月にかけて東京都水道局が所管する大井水管橋(2径間鋼ランガー補剛桁、165㍍)のうち、1号羽田線および東京モノレール上に架かるP1~A2(約80㍍)の桁撤去およびトラス桁形式への架替えを行った。首都高速1号羽田線(東品川桟橋・鮫洲埋立部)更新工事の一部を成すもの。更新後の高速1号の桁位置(水面からの桁下クリアランス20㍍程度の位置を通過する)では、既存の水管橋の桁の上弦材付近に干渉してしまうため、思い切って落とし、桁高を既存の10㍍から4㍍へ6㍍も抑制した。その結果として更新する1号羽田線上下線(大井水管橋を跨ぐ)の勾配を緩やかにし、安全な高速道路を供用することが可能となったものだ。(井手迫瑞樹)


作業概要(首都高速道路提供)


1.撤去

 大井水管橋は2径間の鋼ランガー補剛形式(79.8㍍×2)。P1~A2の桁水管橋に沿って逆L字型の桟橋を運河上に構築するとともに東品川側の陸地にもベントを建て、それを用いて既設桁を6ブロック程度に小割にして撤去する計画を立てた。


通行止め時の撤去ステップ(首都高速道路提供)


 まず10月24日未明から25日早朝に、首都高速道路1号羽田線を夜間通行止めにして、撤去する大井水管橋のP1~A2間約80㍍(約182㌧)のうち、東京モノレール、高速1号羽田線、工事用道路上にある3ブロックを400㌧吊オールテーレンクレーンにより吊り上げて撤去した。


撤去施工前の夜間通行止め状況/一夜ベントの設置(井手迫瑞樹撮影)

 撤去をスムーズに進めるために、「架設と逆の要領で」(首都高速道路)、仮設部材を嵌めてボルトで固定し、応力を一端仮設部材の方に開放した後に事前切断した。事前切断はガス切断により施工している。

 撤去当日は、水管桁部分を全部カットし、鋼管の周りは仮設部材が付いていて、そこにボルトで添接している状態で迎えた。当日それを外して東京モノレール側から高速1号羽田線上、工事用道路上の順に吊り上げて撤去した。当日は22時半ごろに規制を完了し、羽田線直上に一夜限りのベントを設置、東京モノレールの終電通過後、1時ごろから仮添接の除去作業を開始し、3時頃に吊り上げを開始、3時半頃には予定していた3ブロックの撤去を終えた。


吊り上げ前の確認作業/格点部にフックするポイントを設けた(井手迫瑞樹撮影)


 クレーンは400㌧吊オールテーレンクレーンを採用した。1ブロックに付き1クレーン用いた。クレーンの配置は運河の上の作業構台上に1台。両護岸側に水管橋を挟んで1台ずつ設置した。

 撤去の際に用いた一夜ベントは、自走式多軸(6軸)台車の上にクレーンを使って当日高速道路上でベントを構築し、少しだけであるが自走させて、撤去する桁の真下に移動させて、撤去までの既存桁を支えた。首都高によるベントを積載した自走式台車を撤去する既設桁の支えに用いたのはおそらく初めてということだ。

 なお、(自走台車を除く地上部の)ベントは、直下地盤の調査を行った上で構築した。敷き鉄板とベントの接合部もアングルで溶接を繋げて下からポイント固定し、安全性を高めている。

 撤去の際の吊点は、バランスや直下の構造を配慮して決めた。また、吊上げに際しては新たに吊ピースを設けず、格点部にフックするポイントを設けることで吊り上げ時のずれの発生を無いようにした。


3台のクレーンを使って施工した(井手迫瑞樹撮影)


撤去後、架設前の大井水管橋P1~A2径間(首都高速道路提供)