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東京・大阪で講習会を開催

「既設ポストテンション橋のPC鋼材調査および補修・補強指針」を発刊

 PC工学会は、9月26日に東京都渋谷区の日本薬学会長井記念ホールで「既設ポストテンション橋のPC鋼材調査および補修・補強指針」発刊に伴う講習会を開催した。講習会には160人強が出席した。なお、先立って9月中旬に大阪で行われた講習会では155人が参加しており、受講者は300人を超えている。


160人強が受講

 同指針は、平成24年度に設置された「既設ポストテンション橋のPCグラウト問題対応委員会」(委員長:宮川豊章京都大学特任教授)において、T桁形式をはじめとする既設ポストテンションPC橋の実態把握、グラウトの充填性調査手法の把握、PC鋼材の健全性調査手法の把握、ポストテンションPC橋の健全性診断の方法検討、グラウト充填不良箇所やPC鋼材損傷の補修・補強提案等の検討を議論してきた成果。

 「グラウト充填不良により腐食し、劣化していく可能性のあるものへ体系立ててまとめたものは世界で初めて」(宮川委員長)のもの。国土交通省、JR、NEXCO、自治体など11の管理機関から14,441連のデータ、27の重大損傷事例を収集して議論したもので、具体的かつ示唆に富む内容になっている。

 章立ては総則、基本原則、調査、評価および判定、耐久性に関する対策、安全性に関する対策、突出防止対策、記録の全8章。他に参考資料としてポストテンション橋の実態把握、ポストテンション橋の重大損傷事例、グラウトに関する技術基準の変遷、突出防止対策に関する資料が付いている。

 宮川委員長は「PC橋の急所はPC鋼材およびグラウトであり、それにターゲットを絞った指針が無かったことが逆に不思議に思う。それに目を向けて、足りないところもあるとは思うが現時点の対策技術をまとめて示せたというのは、一つの区切りを残せたと思っている」と話した。また、幹事長を務めた青木圭一氏(中日本高速道路名古屋工事事務所長)は、「27の重大損傷事例が見つかった」経緯を見ても、点検によって見つけたものは8つに過ぎない。軽微な内に補修するためにも、まずは指針に基づいて点検を行ってほしい」と呼びかけた。

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