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インタビュー詳細

橋梁4348橋、トンネル130本を管理

山口県 小郡萩道路の整備事業や荒神大橋架替事業が進捗

山口県
土木建築部
審議監
森岡 弘道 氏

 山口県は約6,112km2の面積を有し、3,438kmの道路を管理している。改良率は63%で全国平均と比較して低い水準にあり、県央の交通拠点・小郡と山陰の萩を結ぶ地域高規格道路「小郡萩道路」の整備をはじめ、線形不良箇所の改良事業などを進めている。橋梁は4,348橋を管理しており、20年後には供用後50年以上となる橋梁が約7割に達することから、継続的かつ効率的な維持管理が必要となっている。コンクリート橋が全体の92%を占めており、他県に先駆けてコンクリート構造物のひび割れ対策、そして品質確保に取り組んできた。そうした道路整備と保全、コンクリート構造物の品質確保の取り組みについて、土木建築部の森岡弘道審議監に聞いた。


全国第6位の約1,500kmの海岸線を有する

  県土の約7割が中山間地域で分散型の都市構造が特徴

 ――山口県の特徴と地勢的特徴から

 森岡審議監 山口県は本州の西端にあり、三方を瀬戸内海、響灘、日本海に囲まれています。三方が海に開かれており、海岸線が非常に長く約1,500kmを有し、全国第6位となっています。また、瀬戸内海には多くの島々が点在しています。中央部には東西に中国山地があり、県土の約7割が中山間地域です。山地が多く、小規模な平野や盆地が点在していますので、人口が集中した都市はなく、10~20万人程度の都市が点在する分散型の都市構造になっていることが特徴です。

 本県は古くからの本州と九州をつなぐ交通の結節点であり、現在は中国縦貫自動車道、山陽自動車道、関門自動車道の3本の高規格幹線道路が整備されて中国圏域と九州圏域を結んでいます。また、県内には5つの新幹線駅、2つの空港、2つの国際拠点港湾、4つの重要港湾があり、本州の最西端の重要な交通結節点となっています。

 ――県内の道路ネットワークの現状は

 森岡 先ほどの高速自動車国道が3路線で257km、一般国道が17路線で1,113km、県道が262路線で2,793km、市町道が12,524kmで合計16,687kmです。県管理はそのうちの3,438kmとなっています。改良率は63%で、全国平均83%からみると低く、まだ整備が必要な状況です。

 幹線道路では中国道、山陽道を軸にして、山陽側は古くからの街道である国道2号、山陰側では国道191号、さらに県庁所在地の山口市を経て、国道2号と191号に接続する国道9号があります。



山口県内の道路ネットワーク(以下、山口県提供もしくは山口県ホームページから)


 ――改良にあたって重点箇所や課題を教えてください

 森岡 改良事業では、山陽側と山陰側を結ぶ縦断の路線の整備を続けてきて、国道の改良はある程度進んできましたが、県道などではまだ進んでいないところがあります。そのため、地域高規格道路としての小郡萩道路などの整備に取り組んでいます。

 山陽側の都市部については、人口が集中していることに加え、工業地帯で産業用道路としても重要であり、幹線道路では慢性的な渋滞が課題になっています。人や物資の円滑な移動がなかなかうまくいっていない点もあります。

 山間部や海岸沿いでは、狭隘または急勾配な道路が多く、平成30年7月豪雨でもそうでしたが豪雨で通行止めが発生したり、交通事故での通行止め発生により、集落が孤立したり、迂回路が遠くなってしまい、日常生活に支障が出ていることが日々の課題です。


2016年に「やまぐち未来開拓ロードプラン」を策定

 産業・地域を支える道路ネットワークの整備などを進める

 ――道路の整備方針について

 森岡 山口県では県政として人口減少が最重要課題になっており、その克服と地域活力の創出を目指しています。県政運営の指針である「やまぐち維新プラン」を昨年10月に策定しました。そのなかでは「産業維新」「大交流維新」「生活維新」の3つの維新を掲げて推進しています。

「産業維新」は産業力を大きく伸ばすもので、道路・港湾といった産業基盤整備を行っていくものです。「大交流維新」は人や物の流れを拡大してもので、ここにも道路が関わってきます。「生活維新」は安心して暮らし続けることができる基盤を築くものです。それぞれ道路整備が重要な役割を担っています。幹線道路から身近な生活道路に至るまで、バランスのとれた道路整備が必要と考えています。

 本県も他の自治体と同じように財政状況が厳しいなかで、道路整備が思うようにいかないところもあります。しかし、3つの維新に挑戦ということで、現況と課題をきちんと整理しながら、効率的、効果的に道路整備を行っていく考えです。

 道路整備・保全計画については、2016年に「やまぐち未来開拓ロードプラン」を策定して、産業・地域を支える道路ネットワークの整備、人々の命を守る安全な歩行空間の形成、災害時に機能する道路ネットワーク、計画的、効率的な維持管理・更新を取り組んでいます。