HOMEインタビュー一覧2019新春インタビュー② 網走開建 高速ネットワーク系で2路線、防災系で2路線の整備を推進

インタビュー詳細

13路線917km、465橋と14トンネルを管理

2019新春インタビュー② 網走開建 高速ネットワーク系で2路線、防災系で2路線の整備を推進

国土交通省
北海道開発局
網走開発建設部長
渡邊 政義 氏

 網走開発建設部は東京都の約5倍という広大な面積を管内とし、道路延長では北海道開発局で2番目の長さとなる917kmを管理している。道路整備では、高速交通ネットワークの形成を目指して旭川・紋別自動車道丸瀬布遠軽道路などの事業を進めるとともに、防災対策で一般国道334号真鯉道路などの事業を進めている。それら整備事業とともに、維持管理の現状について渡邊政義部長に聞いた。


平成30年7月豪雨では国道2箇所が被災

 北海道胆振東部地震時の停電では地元の建設会社が自家発電機を提供

 ――網走開発建設部管内の概要と地勢的特徴は

 渡邊部長 北海道の北東部に位置するオホーツク地域の18市町村(3市14町1村)が管内となります。総面積は10,691km2と全道面積の12.8%を占め、東京都の約5倍の広さに約29万人が暮らしています。気候は冬期間の寒さは厳しいものの、比較的穏やかで、年間平均降水量は800mm台と少なく、日照時間にも恵まれています。

 産業は農業と漁業、観光が中心で、農業では小麦、玉ねぎ、ビートが全国的なシェアを占めており、漁業ではホタテと鮭が地域漁獲量の8割強を占めています。



管内図(網走開発建設部HPより抜粋)


 ――平成30年は日本全国で災害が相次ぎ、北海道でも平成30年7月豪雨、9月6日に発生した北海道胆振東部地震で大きな被害が発生しました。平成30年7月豪雨での管内の被災状況から教えてください

 渡邊 管内では国道2箇所が被災しました。国道333号遠軽町下白滝~同町丸瀬布南丸間では、路肩洗掘(延長約5m)のために7月3日20時から通行止めとなり、さらに土砂流出(土量約10m3)により通行止め区間を延伸しましたが、6日12時に片側交互通行を確保し、15日12時には片側交互通行を解除しています。路肩洗掘の対策工としては、鋼矢板での土留めを予定しています。



国道333号の被災状況


応急復旧状況と片側通行規制状況(網走開発建設部提供、注釈なき場合は以下同)


 旭川・紋別自動車道白滝IC~丸瀬布IC間では、約40m3の土砂流入があり、4日10時15分から5日15時30分まで通行止めとなりました。



旭川・紋別自動車道の被災状況と応急復旧状況


 ――北海道胆振東部地震での被災は

 渡邊 道路被災はありませんでした。管内では6日から7日にかけて1~2日間の停電が発生して、酪農の搾乳用や水産加工場の冷蔵庫用といった1次産業特有の電気供給が必要となりました。国と自治体の非常用電源では不足していましたので、各地域の建設会社が自家発電機を提供してくれたことには感謝しています。

 被災地支援では、TEC-FORCE(緊急災害対策派遣隊)として砂防班4名(派遣期間7日~11日)、道路班4名(12日~16日)、応急対策班2名(13日~16日)を派遣するとともに、照明車(災害対策用機械)、給水車の支援を行いました。道路班は地方自治体管理の道路および橋梁の被災状況調査を行い、報告書を作成しています。



道路班による橋梁の被災状況調査


道路関係事業費は約170億円で全体予算の約6割強

 旭川・紋別自動車道など4路線の改築事業を実施

 ――管内道路の概要と管理方針は

 渡邊 国道39号など13路線、総延長917kmを管理しています。管理延長は北海道開発局のなかでは札幌開発建設部に次いで2番目の長さです。管内と管外の境には峠が10箇所もあり、物流においては、ほぼ峠越えをしなければなりません。網走地域から旭川に抜ける国道39号の石北峠(標高約1,050m)や国道334号の知床峠(標高約740m)などがありますが、これら峠部の管理が大変で、とくに冬場は非常に厳しいものとなっています。



国道333号北見峠での拡幅除雪作業/国道273号浮島峠での除雪作業


国道273号での附属物除雪作業/国道334号知床峠での人力雪庇処理作業


 また、病院や学校などの社会インフラが北見市や網走市に集中していて、社会的なサービスを受けるためには車を使用する必要があり、広域移動も多くなっています。安全で安心な生活を守るためにも、計画的な維持管理と補修、更新作業が必要であると考えています。なお、網走開発建設部の年間予算は約270億円ですが、道路関係事業費が6割強の約170億円となっています。

 ――進捗中の事業路線の目的と概要を教えてください

 渡邊 高速ネットワークの拡充では2路線の整備を進めています。そのうちのひとつが、オホーツク圏と道央・道北圏の連絡機能強化を図り、水産品の輸送効率化、広域周遊観光の促進を目的とした「旭川・紋別自動車道(一般国道450号)丸瀬布遠軽道路」です。起点側の丸瀬布IC~遠軽瀬戸瀬IC間(延長11.2km)は平成28年度に開通し、現在、遠軽瀬戸瀬IC~遠軽IC間を平成31年度開通を目指して工事を進めています。もうひとつが、北海道横断自動車道(十勝オホーツク道路)と旭川・紋別自動車道を接続し、環状ネットワークの一部を形成する地域高規格道路「遠軽北見道路(一般国道333号)生田原道路」となります。

 さらに、冬期の地吹雪による視程障害や土砂崩落などの危険箇所の解消を図り、道路の安全な通行確保を目的として、「一般国道238号紋別防雪」および「一般国道334号真鯉道路」の整備を進めています。

 あわせて、交差点改良などの交通安全対策事業や、国道39号北見市での無電柱化の推進などにも取り組んでいます。