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インタビュー詳細

2018年新年インタビュー② 平成29年度は9橋で床版取替工事を実施

7橋の床版取替工事と盛土のり面補強工事を含めて異業種JVで一括契約

西日本高速道路株式会社
中国支社
副支社長
京極 靖司 氏

床版防水工は約52%で完了済み

 高機能舗装化は約80%が実施済み

 ――床版防水工と高機能舗装の実施状況は

 京極 防水工は全体の約52%で完了していて、グレードⅠが約129万㎡、グレードⅡが約2.9万㎡となっています(平成28年度末時点)。今後実施する防水工はグレードⅡを基本として施工しますが、交通規制による時間制約がある山陽道の一部区間については、既存のグレードⅡの材料では施工が困難であるためにグレードⅠで施工をしています。平成29年度は、グレードⅠで約4万㎡、グレードⅡで約2.5万㎡を予定していて、舗装補修や大規模更新・修繕事業にあわせて施工をします。

 管内の舗装数量は、約3,300車線kmで、高機能舗装化は約80%にあたる約2,760車線kmで実施ずみです(平成28年度末時点)。平成28年度には約110車線kmを実施しています。

 ――耐震補強の進捗状況とロッキングピア対策は

 京極 管内にロッキングピアは7橋あります。早期対策が必要な2橋(3径間以上の斜橋)については工事発注済みで、現場で着手しています。残りの5橋も昨年12月末には工事を契約しました。

 昭和55年より古い基準で設計した橋梁のうち、優先的に耐震補強を実施する必要のある橋梁約240橋、約1,550橋脚については完了しています。昭和55年以降の道路橋示方書適用橋梁については、橋梁全体としての耐震性能を照査したうえで必要があれば対応を検討していきます。更なる耐震補強は、ロッキングピアを優先して行っているので、今後、可能な範囲で必要な対策を進めます。

 ――支承および伸縮装置の取替え予定は

 京極 平成29年度の支承取替えの予定はありません。伸縮装置は今年度、145箇所での取替工を予定しています。

 ――鋼橋の塗替え実績と予定は

 京極 平成28年度は13橋約40,000㎡で行い、平成29年度は14橋約40,000㎡を予定しています。既存塗膜を湿潤化したうえで除去し、塗替えを行っています。除去した塗膜については、法律に基づき適切に処分しています。



益坂高架橋 塗替塗装工事 (左)施工前(右)施工後


 ――新しい重防食の採用などがありましたら

 京極 先にもあげましたが、鋼橋桁端部にアルミニウム・マグネシウム合金溶射を年間20支承程度で計画的に実施しています。

 ――耐候性鋼材を採用している橋梁数と健全度を教えてください

 京極 管内に6橋あります。耐候性鋼材が用いられた上部工部材において軽微な変状の発生は確認されていますが、点検での健全度の判定区分はⅡとなっています。

 ――のり面などの対策は

 京極 大規模修繕事業で行うのり面対策が平成28年度から始まりました。予防保全の面から、盛土のり面では水抜きボーリングやふとんかごの設置、集水ますの改良、切土のり面ではグラウンドアンカーなどの施工を全線にわたって行っていきます。各対策工法はシンプルですが、対象ボリュームが非常に多いので、効率的に進めるべく現場管理や施工の方法を考えていきたいと思います。

 すでに変状が出ている箇所の対策については、落石防護柵、防止網の設置や吹付けのり枠工等を実施しています。



米子道・久世IC~湯原IC間の切土のり面補強工事

(左)グラウンドアンカー足場工 (右)グラウンドアンカー削孔


(左)グラウンドアンカー緊張作業 (右)グラウンドアンカー施工後


 ――新技術の採用や支社管内での新たな取り組みがありましたら

 京極 平成28年度に中国自動車道の鹿野IC~徳地IC間の道谷第二橋で、半断面床版取替工法を初採用しました。上下線のいずれか一方を完全通行止めにする必要がありませんので、名神高速道路などの重交通路線やIC、PA付近などの床版取替を想定し試験的なものとして行いました。ほかには、JR線との交差箇所など点検が難しい場所で、西日本高速道路エンジニアリング四国の赤外線画像判定支援システム「J-システム」の採用を検討しています。

 また管内の取り組みとして、点検視点の統一化を図るとともに、点検結果を確実に補修につなげることを目的とした保全計画会議を各高速道路事務所で、3カ月に1回開催しています。緊急のものはその都度補修をしていますが、それ以外の損傷については、支社とグループ会社が一堂に会して、補修の計画立案をしています。これまでも点検直後に補修計画を検討していましたが、具体的な補修事業の発注は担当者任せになっていました。緊急箇所以外の検討と立案、とくに補修時期の決定について、定期的に会議を行うことによって、徐々にシステムとして定着し始めているところです。

 ――ありがとうございました

(2018年1月1日掲載)